四つ橋線車両を30系に統一するため、新30系の量産先行車として、まずは3060号車が3059編成の中間T車(3659号車)代用の名目で1973年10月に竣工。
しかし、変則編成解消のための3659号車が1975年10月に竣工すると、3659号車と3060号車の間で組み替えられ、5両編成を組むうえで必要になる残りの4両(3360・3660・3460・3560号車)が1975年11月に竣工したと同時に西梅田寄りの先頭に連結されたことで、本来の組成となった。
1973年製の3060号車については貫通路妻引き戸・暖房装置が取り付けられていなかったため、編成中に組み込まれている暖房装置・貫通路妻引き戸設置済の1975年製の「新30系」グループの4両と仕様を揃えるため、それらの設置改造を1988年6月に実施。冷房化・大規模更新は5両が四つ橋線時代の1993年に受けたが、1996年秋に四つ橋線車両を23系に統一する際、1980年1月に御堂筋線所属の4連を四つ橋線へ転用する際に中間車の増結のため新造されたものの、組んでいた編成が運用から離脱し、休車となっていた3365号車に電装解除と簡易運転台の移設を行い、さらに編成全車にブレーキ不緩解灯が設置されていたためブレーキ不緩解灯も設置し、冷房化・大規模更新を施したうえで3660に改番し増結。四つ橋線車両と谷町線車両の電動発電機搭載形式の違いからそれまでの3660を3760に改番し、簡易運転台を撤去したうえで10月に谷町線へ転用された。貫通扉下部の出っ張りについては塗装されており、非冷房時代のまま維持されている。
3060号車の前面には中間連結時代の名残である幌金具留め具が取り付けられており、これが最大の特徴であった。他にも量産先行車であるがゆえに従来の30系と同様の車体構造でかつ、外釣り貫通路妻引き戸が付き、白熱灯型のライトケースではあるものの、編成中の電球の仕様統一のためか、白熱灯タイプの前照灯ケースの中にシールドビームの電球が入っていたりと、3060号車に限って見れば特徴が多く、元四つ橋線在籍編成ならではのブレーキ不緩解灯が全車の側面(2代目3660号車のみ冷改時設置)に付いていた編成であったが、2006年6月の全検が最終となり、30000系第2編成の導入に伴い2010年3月29日を最後に営業運転を終了し、同日、森之宮検車場へ廃車回送。
その後は3月31日付で除籍され、解体工場へと搬出された。
特徴(黄字:3060のみ)
前面貫通扉周囲に幌金具留め具が残存
外釣り貫通路妻引き戸
白熱灯型前照灯ケースの中にシールドビーム前照灯
御堂筋線向けに新製配置された車両と同じ構造の車体
・ブレーキ不緩解灯付き(全車共通)
車歴
竣工:1973.10.16(3060) 1975.11.6(3360・3760・3460・3560) 1980.1.23(3660)
製造:アルナ工機(全車)

組成変更歴:あり(以下の通り記載)
1975.11.6〜1996.10.29 四つ橋線在籍時の編成
(西梅田側から3060-3360-3660-3460-3560)
1996.10.30〜 谷町線転用に伴う増結(3365→新3660)と電動発電機搭載車両の相違に伴う改番(旧3660→3760)
(八尾南側から3060-3360+3660-3760-3460-3560)

暖房化改造:1988.6.28(3060のみ)
冷房化・大規模更新:1993.8.17(3060・3360・3760・3460・3560) 1996.10.30(3660)
転用:1996.10.30(四つ橋線→谷町線)
連結面間転落防止装置設置:2001.8.9
最終全検出場:2006.6.26
最終運用:2010.3.29
廃車:2010.3.31

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